ディップコーターについて
ディッピング法によるプロセス
試料を垂直にして所定のコーティング液に浸漬し、その後上方に引き上げて、
付着の液膜を空気中(気相中)でゲル化する方法。
1.ディップ 2.引き上げ 3.コーティング 4.薄膜形成及び乾燥
- 塗布液浴槽に試料を垂直に浸漬
- 塗布液の粘性力、表面張力及び重力の相互作用を利用して引上げ開始
- 試料の引上げ速度は塗布液の粘性と付着液の流下する重力との関係性から膜厚を制御する
- 均一な薄膜を形成完了 → 乾燥
引き上げ速度と膜厚の関係
焼成前の原料膜の厚さに関して ※1
焼成後の膜の厚さxは焼成前の原料膜の厚さhに比例するはずで、影響を及ぼす製膜パラメーターとしては、塗布溶液の密度d(単位面積当たりの質量)および粘度η、ならびにディップコート時の引き上げ速度uが考えられる。aは係数、gは重力加速度である。
※1 出典 最新透明導電膜動向(2005)
焼成後の膜の厚さxは焼成前の原料膜の厚さhに比例するはずで、影響を及ぼす製膜パラメーターとしては、塗布溶液の密度d(単位面積当たりの質量)および粘度η、ならびにディップコート時の引き上げ速度uが考えられる。aは係数、gは重力加速度である。
※1 出典 最新透明導電膜動向(2005)
引き上げ速度と溶液濃度で膜厚をコントロールする。
→ 引き上げ濃度が低速なほど薄膜に
引き上げ速度が高速なほど厚膜になります。
→ 引き上げ濃度が低速なほど薄膜に
引き上げ速度が高速なほど厚膜になります。
引き上げ速度と膜厚の関係
【1】 ガラス基板を酸化チタン前駆体溶液NDH-510C(日本曹達)に浸漬させディップコーティングを行った例
※出典 マイクロディップコーターMD-0408-S2を用いた酸化チタン薄膜の作製 東京大学生産技術研究所 坂井伸行 立間徹
※出典 マイクロディップコーターMD-0408-S2を用いた酸化チタン薄膜の作製 東京大学生産技術研究所 坂井伸行 立間徹
【2】 銅板にフォトレジストをディップコーティングした時の膜厚分布例
基盤つかみ代 4mm
《基盤引き上げ速度:15mm/sec》
基盤厚み:t=0.1mm 及び 1.0mm
基盤サイズ:510×510mm
A~Fを100mm間隔で測定
A及びFについては5mm毎に3点を測定した。
[基盤引き上げ速度 詳細]
膜厚測定ポイント基盤つかみ代 4mm
《基盤引き上げ速度:15mm/sec》
基盤厚み:t=0.1mm 及び 1.0mm
基盤サイズ:510×510mm
A~Fを100mm間隔で測定
A及びFについては5mm毎に3点を測定した。